マニュアル作成とは?業務マニュアル作りを命じられてしまった、あなたにアドバイスします!

序章

あなたは最近、今の会社に中途採用で入社しました。これまでとはまったく異なる業務内容に戸惑う毎日です。先輩社員から指示されること、教えられることをすべてメモしながら、早く仕事を憶えようと焦ります。

しかし、業務は複雑にしてタスクは部分的にしか与えられず、なかなか全体像が理解できません。日々書きなぐるメモも、後から見ると手順の枝葉がばらばらと羅列してあるだけでまとまりがなく、つながりが見えてきません。

業務マニュアルでもあればいいのに! マニュアルはないのか!
仕事が憶えられない自分へのいらだちもあり、あなたは先輩に詰め寄ってしまいました。

「マニュアルは、ないな。ちょうどいい。仕事憶えながら、作ってよ」。
なんと、事態は少しも好転しないどころか、新たなタスクまで増えてしまったのです。

あなたは思います。
業務理解はいずれ進んでいくだろうが、その理解したことを、自分がマニュアルにできるのだろうか? それも、新人や派遣社員にも理解できる「いいマニュアル」が作れるのか?
そう問われると、まったく自信はない。
そもそも、マニュアル作成とは何から始めればいいのか…?

新規でマニュアル作りが必要となったとき、マニュアル作成に特化した私たちのような専門会社にご依頼いただくのはひとつの方法です。
しかし、期間や費用やその他さまざまな条件によって、自社でのマニュアル作成を選択される企業も少なくありません。
ここでは、そのような会社でマニュアル作成を命じられた立場の方に、マニュアル作成の専門家である私たち「株式会社ダイテック」がどこまで寄り添い、親身なアドバイスが可能か、実験的・挑戦的な試みで連載してみようと思います。

マニュアル作成とは?で初めに押さえなければならない3つのポイント

マニュアル作成にあたり、何から手をつけていいかわからない人のために、初めに押さえておくべき3つのポイントを紹介します。もっともこれは、上で例にした社内用の「業務マニュアル」の場合に限ります。
製品の使用方法を説明する一般的なマニュアル(取扱説明書)の作成では、初期時点でもっと多くの事柄の確認や決定が求められます。

では、3つのポイントを見ていきましょう。

マニュアル作成のポイント1:作成するマニュアルの仕様

マニュアルの仕様というと身構えるかもしれませんが、何を使いどんな風に作るか、ということです。具体的には、次のことを大まかでよいので決めておきます。

  • 何で作るか…紙(PDF)かデータ(Webコンテンツなど)か、そのための使用ソフトなど
  • サイズ・ボリューム…紙サイズ、ページ数など
  • 内容の造り…写真、文章、表、リスト、イラストや動画を使うなら何で作るか、など

多くの場合、マニュアル作成に使えるツール(ソフトウェア)が何かによって、結果物の媒体も決まります。
WordやExcelで作るとすれば、マニュアルはPDFで出力され、紙媒体か社用サイトへのアップロードで閲覧となるでしょう。

画像処理ソフトや動画作成ソフトを使えば、洗練された見栄えのするマニュアル作成も可能ですが、ツールが扱えることが前提となります。間違っても、マニュアルを作りながら画像処理ソフトや動画作成ソフトも同時にマスターしようなどとは思わないでください。

マニュアル作成のポイント2:作成するマニュアルに盛り込む内容

作成する業務マニュアルには、業務のどこからどこまでを盛り込むつもりでしょうか。これを明確にしておかないと、内容で説明されている業務範囲に偏りができたり、いつまで作り続けても終わらない壮大なサーガとなってしまったりします。
明確に指示されていないときは、自分で決めて指示者の承認を受けましょう。

盛り込む内容を決める基準の例を挙げます。

  • 1チーム、1ユニットで行っている全般業務(最もスタンダードだが大量になりやすい)
  • 曜日ごとに決まったアクションを取る業務のまとまり
  • あるトリガーから、ある結果までの間で行う、業務のまとまり
  • ここだけが特別にわかりにくい、間違えやすい、ミス改善など、目的のある部分

初めはごく小さな単位で作って試験的に運用し、改善しながら、徐々に周辺の内容を付け加えて膨らませていくという方法もあります。この場合も、最終的な全体ボリューム―ここまでは作る、ここから外は作らない、などは決めておくべきでしょう。

マニュアル作成のポイント3:マニュアル作成のスケジュール

製品マニュアルの作成では、マニュアル作成のスケジュールは製品のそれで決まります。つまり、マニュアルの完成期日(納期)は、製品の製造者から依頼されたときにすでに決まっています。

社内用の業務マニュアルの場合、スケジュールを決める条件は社内環境や状況によりさまざまです。
よくあるパターンでは「○月に次の新人が入ってくるからそれまでに」、あるいは「担当であるあなたが辞める日の○日前までに」など、マニュアルが必要となる時期が決まっている場合です。

しかし、冒頭のストーリーの例では、本当はすぐにマニュアルが欲しいところだが、今まで作ってなかった手前、早急に整えろとは言えない、という背景があります。この行きがかり上、スケジュールはあなたが決めなければならない公算が大です。
読者に同じ立場の方がいらしたなら、指示者に聞いてみればよろしい。
「あのう、それで、そのマニュアル…は、いつまでに作ればよいのでしょうか?」
間髪入れず、いつまでにできる?と返されるに決まっています。

しかし、作ろうとしているマニュアルの全体像もボリュームも、あなたにはまだわかっていません。ポイント2で、作成するマニュアルに盛り込む業務の内容は大まかに決めたものの、それが何ページ程度になるのか、何時間かかるのか、見当がつかないことでしょう。
それだけでなく、マニュアル作成の工程も、マイルストーンとなる指標もまったくわからない。
マニュアル作りに自分がかけられる時間だって、わからない。
そうなると、正確なスケジュールを立てることは不可能ということになります。新人のあなたに「いつまでにできる?」への答えを出すことは、不可能なのです。

では話は簡単。いつまでに作るのか、勝手に決めてしまいましょう。
たとえば 3カ月。
「3カ月で作り上げなければならない」のではなく、「3カ月でできたところまでが完成」と考えればいいのです。

これで仕様・内容・スケジュールが決まりました。
あなたの「業務マニュアル作成プロジェクト」を始める準備ができたのです。
次号のブログでは、もう少し具体的な作業を加えながら、業務マニュアル作りを命じられてしまった、あなたにアドバイスします!

ダイテックでは製造業のマニュアル作成改善を検討する際に、考慮すべきポイントをまとめた入門資料「安心と安全をカバーするマニュアルづくり 3つのポイント」「なぜ読むマニュアルから『見る3Dマニュアル』が増えているのか?わかるガイド」をご用意しました。本資料は、マニュアル作成改善をしたい方には必見の資料です。ぜひダウンロードいただき、ご覧ください。

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